活動報告

 

真鶴町で地域ぐるみの減塩対策を考えるワークショップを行いました

ヘルプロは、神奈川県真鶴町において町と国保診療所等の関係機関・団体と協働して、健康づくり事業に取り組んでいます。その一環として2019年3月28日に、減塩に焦点を当てたキーパーソンワークショップを実施しました。「真鶴町を元気にハッピーに、次世代につなぐ食と健康を考える」をテーマに、真鶴町の食や健康にかかわる関係者と一緒に、町の健康や食の課題を共有し、町ぐるみの減塩対策の取り組みを考えました。

 

 

 

当日は、食生活改善推進員や保健推進員など地域活動にかかわる住民や教育委員会、町会議員、役場の職員ら29名が参加しました。

最初に、アイスブレークとして、参加者が真鶴町の食生活をどのように認識しているかを把握するカードゲームを行いました。

 

真鶴町の食の特徴や課題を反映した8枚のカード(食塩を減らす、脂肪を減らす、カロリーを減らす、十分に野菜を食べる、毎日果物を食べる、毎日魚を食べる、朝食を毎日食べる、外食・中食を減らす)を用意し、どのくらい重要か、現状の対策に満足しているかを考えながら台紙に並べてもらいました。

その結果、重要度が高く、かつ現状に満足していない割合が高かったカードは「食塩を減らす」で、減塩対策は町として優先順位が高いテーマであることを確認しました。

次に、話題提供として中村センター長から、町の健康課題であるがん、循環器疾患予防の重要性と、食事調査の結果をふまえた減塩対策の必要性を説明しました。真鶴町の食事調査では、家庭で用いる調味料の他、加工食品や総菜・弁当類から約4割の食塩量を摂取していたことから、減塩教育だけでなく環境づくりの両面からのアプローチが重要であること、そのためには、行政だけでなく、食にかかわる他機関の関係者が協働して取り組む必要があることを強調しました。

最後に、学校関係者や行政チームなど、所属別に5つのグループに分かれて、真鶴町で減塩を推進するための活動案を検討しました。ここでもカードゲームを使って、予め用意した6つのアクションカード(減塩商品の開発、減塩メニューの提供、減塩教育、食塩量の表示、減塩キャンペーン、食事調査)の中から、「重要・おもしろそう」「実現できそう」と思うテーマを選び、実施主体や具体的な活動内容、連携先などを考え、発表し合いました。

グループワークでは食塩を減らす取り組みだけでなく、カリウムやカリウムの多い野菜や果物を増やす取り組みについても話し合われ、真鶴の特産品の海産物やレモンなどの柑橘類を生かした具体的な活動のアイデアが出されました。食環境整備はまちおこしもつながることを参加者と共有できた一方、実施主体や予算など活動の具現化に向けた課題も示されました。

今後、「食」「減塩」という共通のキーワードで町内の多くの関係者が連携・協働し、地域ぐるみの取り組みに発展するよう、具体的に活動を進めていく予定です。