活動報告

 

上野原市立病院にてヘルスプロモーション講演会をしました

山梨県の上野原市立病院にて、中村センター長が病院関係者及び上野原市の保健事業に関わる職員の方々を対象に、「地域を健康にする病院を目指してーHealth Promoting Hospitalの取組みー」をテーマに、講演を行いました(2018年5月8日)。

講演では、まず地域の健康寿命を延ばすための2つの戦略として、寿命を延ばすための生活習慣病対策と、要介護期間を短くするための介護予防対策のエビデンスを紹介しました。地域を健康にする病院の活動は、患者さんと家族にとどまらず、地域の健康な人や病気・障害をかかえた人、そして病院職員も対象となります。そのためには、病院が行政機関や住民組織をはじめ、保健医療福祉に関わる関係機関が協働してヘルスプロモーション活動に取り組むHealth Promoting Hospital(HPH)としての役割が今後重要であることを紹介しました。

講演の後半では、病院でのヘルスプロモーション活動の一環として、台東区立台東病院で2017年度に職員対象に行った最新のエビデンスに基づく禁煙治療の内容や成果(詳細は月刊地域医学2018年8月号の論文を参照)について発表し、上野原市立病院でも2018年度に職員を対象に同様の取り組みを始める旨を紹介しました。一人でも多くの職員が禁煙治療プログラムに参加し、禁煙できるとよいと思います。

その他、アルコールの発がん性や2つの代謝酵素の活性の違いによる健康リスク、ヘルスプロモーション研究センターが自治体等を協働して地域で取り組んでいるフレイル予防」等の活動についても紹介しました。今後、病院、行政等の関係者の方々、市民のみなさんと協働し、みんなが健康で元気に暮らせるまちづくりに取り組めるとよいと思います。

当日の講演資料は、こちらからご覧いただけます。