活動報告

 

第31回日本健康教育学会学術大会を開催しました

2023年7月22日(土)・23日(日)に、中村正和センター長が学会長を務める、第31回日本健康教育学会学術大会が、全国町村会館(東京)にて開催されました。

大会のテーマは「エビデンスと実践のギャップに挑む」でした。

2日間の会期中、現地362名、オンライン55名、合計417名と大勢の方にご参加いただき、盛況のうちに終了いたしました。

初日の学会長講演では、「研究成果を社会に還元する」と題して、学会長がこれまで取組んできたたばこ対策に関する研究成果をどのように社会に還元してきたかが語られました。また、現職での「地域医療の質向上を目指したヘルスプロモーション活動」について、エビデンスを社会実装する視点や活動が紹介されました。その中で介入研究や政策研究によるエビデンスの構築に加えて、政策化のためのアドボカシーの必要性が指摘されました。たばこ対策での経験を生かして、ヘルスプロモーションの観点から「地域医療があるべき方向に向かうよう研究と実践の谷間に火を灯していきたい」と講演を締めくくられました。

※学会長講演を下記よりご覧いただけます。ぜひご視聴ください。

https://youtu.be/V3lDGS5u6Qc

※学術大会の特集記事(学会長講演、鼎談など)が日本健康教育学会誌に掲載されました。

J-STAGE :  https://www.jstage.jst.go.jp/browse/kenkokyoiku/31/4/_contents/-char/jahttps://youtu.be/V3lDGS5u6Qc

 

 

学会長講演に続いて、健康行動を促す環境整備について、食事、身体活動、たばこ対策の3名の専門家がそれぞれの立場で意見を交わす「鼎談」、教育講演として「住民の喫煙率低減を目指したアドボカシー活動」と「普及と実装を科学する」、シンポジウムとして「医療におけるヘルスプロモーションと質改善」と「ナッジとインセンティブの強みと限界」、学会奨励賞講演の「学力向上と健康増進施策の橋渡し」と、充実した指定演題の内容でした。

本学術大会からの新しい試みとして「Meet the expert」が導入され、若手の会が中心となって企画運営を行いました。「アクションリサーチ」「学校保健」「ナッジ」「ヘルスリテラシー」の4つのテーマについて、専門家と参加者が近い距離で意見交換や交流ができたようです。一般演題としても64の口演発表があり、うち5演題が学会長賞として表彰されました。さらに、共催セミナーとして、新型コロナワクチン接種などをテーマとしたイブニングセミナー、ナッジやICTの活用に関するランチョンセミナーが開催され、大変充実した2日間となりました。

開催後の参加者アンケートから、大会への満足度が高く、自由記載からは、いろいろな気づきや学びがあったことが伺えました。本学術大会が参加者の皆様それぞれの今後の実践と研究の一層の発展につながることを祈念しています。