2021年7月30・31日の2日間にわたり、第53回日本医学教育学会大会が完全オンラインで開催されます。その中で、ヘルスプロモーション研究センターと自治医科大学公衆衛生学部門などと協働して、2016年から行っている「ともしび塾」について発表しますので、その概要をお知らせします。
「ともしび塾」は、大学のカリキュラムだけでは学びが十分ではないと考えられる、予防医学について、①自己管理、②患者支援、③地域の健康づくり、の3つの視点から系統的に学べる教育機会を提供することを目的としています。今回は、1年生を対象とした「食育ワークショップ」の概要とプロセス評価結果を中心に発表しました。
食育ワークショップは、年2回、新入生支援活動の時間や、授業時間を活用して行っています。
学修前後に行ったアンケートの結果からは、「主食・主菜・副菜を揃えること」や「食塩を減らした食事をとること」に対しての重要性の認識や自信が高まっていることが分かりました。
また、「主食、主菜、副菜をそろえることが、死亡率とも関係していることに驚いた」「医師として今後求められるのは、病気を治すだけでなく、患者さんが病気にならない身体を作る事だと思った」等の感想も挙げられ、このワークショップが、栄養バランスや食塩摂取の課題について、自己管理に加えて、医師としての役割を学ぶ機会となったことが示唆されました。
今後はさらにプログラムの改良を図りながら、系統的な教育プログラムの確立を目指し、縦断的な教育効果の評価を検討していきたいと考えています。
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