活動報告

 

自治医科大学との協働事業「ともしび塾」の食育ワークショップ(2022年度2回目)を実施しました

 

 

ヘルスプロモーション研究センターでは、自治医科大学公衆衛生学部門などと協働して、大学のカリキュラムだけでは学びが十分ではないと考えられる予防医学について、①自己管理、②患者支援、③地域の健康づくり、の3つの視点から学べる「ともしび塾」を2016年から開催しています。

この内容は、2020年8月に発表された日本学術会議の提言「生活習慣病予防のための良好な成育環境・生活習慣の確保に係る基盤づくりと教育の重要性」にも合致します。

食育ワークショップは、毎年1回目を5月に、2回目を翌年の2月に、1年生を対象に行っています。2020、2021年度は、コロナ禍の影響により開催を見合わせていましたが、今年度は感染対策をとりながら、講義と演習を取り入れて計2回対面で行いました。

1回目のワークショップは、すでに活動レポで紹介していますが、2022年5月28日に約4時間実施しました。中村センター長(医師)が食事と疾病の関連に関する講義を行い、次に管理栄養士の川畑が食事バランスガイドを用いて、学生食堂やコンビニ弁当等を活用してバランスの良い食事を整える方法についての演習を行いました。当日測定した自分自身の尿中Na/K比を用い、前日の食事記録と照らして、自分の食事の課題を振り返る演習も行いました。

 

 

2回目のワークショップを2023年2月3日に約2時間半かけて実施しました。前半は、1回目で学んだ内容をクイズ形式で振り返る学習方法を取り入れました。自分のスマートフォンを使って、クイズに答え、その場で正解や学生全体の正答率が分かり、解説も聞けるリズミカルな授業展開に、学生からも「楽しかった」「クイズだと自分の間違いにすぐに気づけて良かった」等の感想が得られました。

 

 

後半もクイズ形式で、コンビニ弁当のエネルギーやPFCバランス、食塩相当量等を推測し、結果を実際の値と比較する演習を行いました。「思ったよりカロリーが少ない」「想像以上に食塩量が多い」などの気づきがあり、「見た目に騙されない方法が知れて良かった」等の感想が寄せられました。

事後アンケートでは、「病気と食事との関連について理解すると、患者さんの食生活などから健康のアドバイスができるようになると思った」「地域医療では個人の管理だけでなく、スーパーやコンビニと連携をとることも必要」等の感想が寄せられ、このともしび塾が、自身の生活習慣の振り返りや、将来医師として患者さんへの生活習慣改善支援や地域の環境整備にむけた取組みを行う上で役立つものと期待されました。

 

【過去の関連記事】

【活動レポ】自治医科大学との協働事業「ともしび塾」を再開しました

【活動レポ】日本医学教育学会にて「ともしび塾」の取組について発表します

【月刊地域医学】「ともしび塾」の一環として行った喫煙・飲酒ワークショップの報告.2019年9月号

【活動レポ】医学生3年生を対象に喫煙・飲酒ワークショップを開催

【活動レポ】医学生1年生を対象に2回目の食育ワークショップを開催

【活動レポ】医学生1年生を対象に食育ワークショップ2018を開催

【月刊地域医学】「ともしび塾」の一環として行った食育ワークショップの報告.2019年3月号

【月刊地域医学】食をテーマにした医学生ワークショップの取り組み.2017年4月号